Web会議サービス「Zoom」を運営する米Zoom Video Communicationsは4月22日(現地時間)、セキュリティに関連する複数の改善を発表した。ほとんどが今週中にリリースする「Zoom 5.0」アップデートで有効になる。
最も大きな改善は、認証付き暗号のAES-GCM(256-ビット)のサポートだろう。これにより、会議のデータの保護と改ざんに対する耐性を強化できるとしている。ミーティングに参加するすべてのアカウントでGCMが可能になる必要がある。システム全体で有効になるのは5月30日の見込み。
その他、以下の新機能(中には既に有効になっているものもある)が追加される。
- 9日に追加されたセキュリティアイコンに「ユーザーを報告」項目
- ホストが参加者による自分の名前変更を不可能にする機能
- 教育期間向けプランで画像共有はデフォルトでホストのみに
- ホストがミーティングのパスワードの複雑さを設定できる機能
- 有料プランの「クラウド記録」のパスワード設定がデフォルトになり、管理者がパスワードの複雑さを設定できるように
- 大規模組織ユーザー向けに、複数のアカウント間で連絡先をリンクして、会議、チャット、電話連絡先を簡単、安全に検索して見つけられる機能
- 有料プランの管理者向けにダッシュボードで接続先データセンターを確認する機能
- チャット通知で内容のスニペット表示
- 非PMI(パーソナル)ミーティングへの11桁のID追加
- ミーティングIDの表示を参加者メニューに移動(参加者がうっかりIDを公開しないように)
エリック・ユアンCEOは2日、新型コロナウイルス感染症対策でZoomのユーザーが急増する中で浮上した様々な問題について謝罪し、向こう90日間(つまり6月30日まで)は新機能を追加せずに問題修正に専念すると語った。
今回のアップデートはその一環で「これはまだ始まりに過ぎない」とユアン氏。「最も安全なプラットフォームの提供に集中することでお客様に幸福をお届けし、皆様の信頼を獲得していく」としている。
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