｢安静時心拍数｣が健康と長生きの鍵…改善するためのエクササイズを紹介 - Business Insider Japan

安静時心拍数を追跡すれば、健康に長生きするための効果的なエクササイズをするのに役立つ。

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安静時心拍数は、全体的な体調、心臓の健康、長寿のついての良い指標になる。
低い安静時心拍数は、心臓が丈夫で効率よく働いていることを示す。
高強度エクササイズと、軽めのカーディオエクササイズを組み合わせれば、安静時心拍数を改善できる。

今していることをやめて、休んでみてほしい──心臓はどんな具合だろうか？

たくましくて健康な心臓の基準は、運動をしているさなかにしっかり働き続ける、というだけではない。安静時にどれくらい心臓がよく働いているかを測定することも、長寿と健康を見極める上で、それに劣らず重要な指標になる。

安静時心拍数（落ちついて座っている、または横になっている状態での1分あたり心拍数）は、全体的な健康と体調を知るための有益なサインになる。そう語るのは、ホワイトプレーンズ病院の心臓専門医、エド・パズ（Edo Paz）博士だ。同氏は、デジタル医療会社ハローハートの医療分野担当シニアバイスプレジデントでもある。

｢安静時心拍数は、心臓の健康状態について多くのことを語ってくれます｣とパズ博士はBusiness Insiderに述べた。さらに安静時心拍数は、最大酸素摂取量（VO2 max）などの他の心臓指標とは異なり、実験室へ行かなくても正確に追跡することができる。

あなたがテック分野の億万長者か、バイオハッキングの熱烈な支持者なら、この測定値をもうチェックしているだろう。そうした界隈の有名人、ブライアン・ジョンソン（Bryan Johnsons：成功した起業家で、現在は老化の逆転を目指す｢ブループリント｣プロジェクトを推進している人物）が、｢老化との競争｣に勝利しつつある証拠として宣伝しているデータのひとつでもある。

そこまでアンチ・エイジングに打ち込んでいない人にとっても、スマートウォッチをはじめ、心臓の健康を測定するフィットネス用途のウェアラブル端末の増加に伴い、安静時心拍数はおなじみのものになりつつある。

これはいいことだ。自分の安静時心拍数と、その経時的な変化を知っておけば、自分の全体的な健康を把握し、健康に長生きするためのワークアウトの効果を最大限に引き出すのに役立つ。

安静時心拍数が重要な理由

安静時心拍数に関しては、数値が小さい方が健康や体調にとって良いと語るのは、ライフ・タイム・オーバーランド・パーク（Life Time Overland Park）で、パーソナルトレーナーとランニングコーチを務めるマイク・トムソン（Mike Thomson）だ。

｢安静時心拍数は低い方が望ましく、これは心臓の健康状態が良いことを示しています。安静時心拍数が低いということは、体の機能を維持する上で、心臓があまり働く必要がないということです。心拍を増やさなければならないと、心臓に負荷がかかったり、休息が不足したり、炎症を起こしたり、心臓の機能が制限されていたりする場合があります｣とトムソンはBusiness Insiderに話した。

パズ博士によれば、一般には1分あたり60～100回が正常な安静時心拍数と見なされるという。

アスリート、とりわけ持久力を要するスポーツをする人では、安静時心拍数が1分あたり40回という低さになることもある。

ただし、どこかの一時点における安静時心拍数については、あまり心配しすぎてはいけないと述べるのは、ホスピタル・フォー・スペシャル・サージェリー（Hospital for Special Surgery：HSS）の運動生理学者ケイト・ベアード（Kate Baird）だ。

というのも、よく眠れたか、ストレスを感じているか、水分を補給したかどうかといった日々の要因の影響を受けるからだ。

安静時心拍数に関しては、1回の測定値よりも経時的な変化のほうが重要だ、とベアードは言う。安静時心拍数が経時的に良い方へ向かっているかどうかは、健康になっているかどうかを測る良い指標になる。

｢相対的な変化を追跡すれば、心血管系がたくましくなっているかどうかがわかります｣とベアードは話す。