J1アビスパ福岡は9日、福岡市のベスト電器スタジアムで湘南と対戦する。午後3時キックオフ。長谷部監督や選手たちが警戒するのが昨季まで福岡でプレーしたルキアンだ。
福岡で2年間を過ごし、昨季はリーグ戦5ゴールを挙げたルキアンは今季から湘南に加入。ゴールこそないものの、2トップの一角として2試合連続でフル出場を果たし、持ち味のスピードと強さで相手の脅威になり続けた。
福岡は湘南に長谷部体制後の3シーズンで3勝3分け。昨季は天皇杯でも勝ち、公式戦3勝0敗と相性がいい。だが、長谷部監督は今季の湘南のこれまでの戦いぶりを「ボールをつなぐことに重きを置いていた昨年までより、相手の背後を取って前に行こうと。ゴールに向かうところは変わってないんですけど、その手法が少し変わった」と警戒。その戦いの一翼を担っているのが元同僚であることは間違いない。
長谷部監督はルキアンの警戒ポイントについて「あの二枚目の顔でにらまれたら…」と報道陣を笑わせた後、「やっぱりスピード。彼のスピードにわれわれは身をもって助けてもらったので分かっている。そこには注意しなければいけない」と気を引き締めた。
同じブラジル国籍のFWウェリントンは自身も湘南の在籍経験があり、「今でも（ルキアンとは）話をしますが、やはりルキアンに対しても湘南に対しても負けたくないという思いはあります」と闘志を燃やした。
マッチアップするセンターバック陣も覚悟はできている。田代は「ここ（福岡）にいた選手が、すごく特長があるんで、その選手に仕事をさせないことが一番ですし、一番、抑えなきゃいけない」とうなずいた。
井上は「ルキ（アン）だけじゃなくて湘南はみんないい選手なんで、（警戒が）ルキだけならずに」とした上で、「彼の強さは知ってるし、逆に、どういったことが苦手ってのも知ってる。そこをうまくついていけたら」と元同僚封じを誓った。（向吉三郎）
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