
イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のハスケル委員は23日、インフレ率が2%にとどまると確信するためには労働市場にもっと緩みが必要との認識を示した。2月撮影。(2024年 ロイター/Toby Melville/ File photo)
[ロンドン 23日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行)金融政策委員会のハスケル委員は23日、インフレ率が2%にとどまると確信するためには労働市場にもっと緩みが必要との認識を示した。大学で行われたセミナーで述べた。
インフレ率が今年後半に上昇するのではなく、2%にとどまる可能性があるかとの質問に対し「労働市場はインフレの中心的な要素だ」と指摘した。
求人と失業の比率で測った労働市場の逼迫度合いは低下しているが「かなり緩やかな」ペースであり、インフレ目標を維持するのに十分な速さかどうかは分からないと述べた。
「インフレの持続性はこの比率がどれだけ速く低下するかに大きく左右される」とし、「合理的な人々はリスクについて当然意見が一致しないかもしれない」と語った。
英国の労働市場はコロナ禍前から逼迫していたが、インフレ率の急上昇に果たした役割はわずかとの見方を示した。
ロシアのウクライナへの全面侵攻前から始まっていたエネルギー価格の上昇と、2021年後半になって影響が明らかになったサプライチェーンの混乱、その後の食品価格の急上昇がインフレ急伸の主な要因と分析した。
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