鍵は経験にあり? 函館記念(G3、芝2000メートル、17日)の追い切りが13日、函館競馬場と美浦トレセンで行われた。
「追い斬り激論」は、函館初出張の東京・桑原幹久記者が当地2戦2勝と相性の良さが光るアラタ(牡5、和田勇)をプッシュ。2年ぶり2度目の函館出張となった大阪のマイクこと藤本真育記者は、洋芝未経験のサンレイポケット(牡7、高橋忠)の底力に期待した。
◇ ◇ ◇
桑原 うー、寒い。
マイク どうしました?
桑原 人生初の函館で都会の暑さをしのげると思ったら、まさかの雨で…。
マイク 僕はへっちゃらです! なんせ2度目の函館出張ですから。
桑原 0と1の差は大きいね。それは馬にも当てはまりそう。ここは函館が得意なアラタの重賞初制覇に期待したい。
マイク 函館は2戦2勝で今回のメンバーでただ1頭、当地2勝馬ですね。
桑原 函館の涼しい気候が合うみたい。この中間も元気いっぱいだね。
マイク ただ、ここ2走は8着、5着。物足りないような気もします。
桑原 2走前の金鯱賞は高速決着、前走は少頭数で押し出されての逃げと敗因は明確。重馬場での勝利経験もあるし、舞台替わりは大きな好材料になる。
マイク 最終追い切りはどうでしたか?
桑原 初コンビの横山武騎手を初めて背にして、ウッドで単走。直線で促されて5ハロン69秒4-12秒4とスムーズに加速した。鞍上も「良かったですね。すごく乗り味のいい馬です」と好感触。「時計のかかる馬場より展開の方が大事です」と重馬場も苦にしないし、スムーズに運べれば好勝負になるね。
マイク 僕は洋芝経験がなくてもサンレイポケットの地力が一枚上だと思います。
桑原 さっきは経験を押し出してたのに…。
マイク 昨年の天皇賞・秋、ジャパンCでともに4着と能力、実績ともにこのメンバーでは上位です。金鯱賞こそ7着でしたが、しまいの脚は確実に使うタイプ。今年は京都記念、前走鳴尾記念の重賞で2度の3着と安定感も光ります。
桑原 今回からブリンカーを初着用するようだね。
マイク 1週前の調教から着けています。最終追い切りは芝コースでメモリーズオブユー(新馬)の外から併入。4ハロン52秒7-11秒5(強め)を計時しました。昨年からコンビを組む鮫島駿騎手は「相手の方が手応えはよかったですが、いつものことですし何の問題もないです。ブリンカーの効果もありますし、洋芝もいいと思います」と力が入っていました。
桑原 小回り、トップハンデ(57・5キロ)は気になるけど2000メートルは4勝。実力を発揮すれば勝ち負け必至だね。ちなみに函館は週末も雨予報。寒さはどうしのげばいい?
マイク 気合ですね!
桑原 …。来週も札幌出張があるし、とりあえず羽織り物を買ってくるよ。
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