衆院3補選(28日投開票)のうち、9人が乱立した東京15区補選ではラストサンデーの21日、各候補者が東京都江東区内を回り、さまざまな形で支持を訴えた。無所属の乙武洋匡氏は、高層マンションの有権者を意識し、釣り船に乗って「運河遊説」を行い「水が豊かな江東区にはたくさんの高層マンションが立ち並んでいる。都が進めてきたマンション防災を、今度は国政で国の制度として広げたい」と訴え、小池百合子都知事とも街頭演説した。

日本維新の会の金沢結衣氏は馬場伸幸代表とともに「5年間、この地元だけで活動を続けてきた。あともう1歩、お力をたまわりたい」と支持を呼びかけ、立憲民主党の酒井菜摘氏は、助産師や看護師の資格を持ち、がんを克服した経験も踏まえ「衆参で700名くらい国会議員はいるが、助産師の資格を持つ人は1人もいない。女性が安心して出産し、子育てができる対策をしっかり進めていきたい」と訴えた。

自民党が候補を擁立せず、乙武氏の推薦も見送ったことで、各陣営による「自民票争奪戦」の側面もみせている選挙戦。後半戦に向けてさらに激しさを増しそうだ。【中山知子】